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2024-12-20 20:55:00

ある40代兄妹の死 つづき

その親戚は、行政や会社への相談を勧めたが 連絡は途絶えた。

夏ごろ 体調悪化で倒れた。遅刻することも増えた。この頃借金は400万円弱あったとみられる。

同僚に「自己破産しようかな。」と漏らす。

23年9月25日(月) 体調不良のため会社を休んだ。 土日に出勤し、仕事は片付けていた。

兄妹は、正午過ぎ 兄の運転で家を出た。

発見後 妹のスマホに宛てのない「遺書」

「たくさんの人にご迷惑をかけてしまってごめんなさい。うそをついてしまってごめんなさい。もう限界です。兄を巻き込んだのは私です。この選択は絶対に間違っているけど、この選択しかなかったんです。できることならなるべく迷惑をかけずに逝きたかった。申し訳ありません。よろしくお願いします。ありがとうございます。」

車には現金25万9000円があった。当日は給料日。

兄妹の死後 記者は自宅を訪れた。部屋の片隅に両親の遺影、そばに枯れかけの花があった。行政などへ相談した形跡は見当たらず 命を絶った理由もわからなかった。

取材からは 妹が家族の問題を一人で背負い込み続け、孤立していた姿が浮かんだ。死ぬ間際に自らの選択さえも「間違っている」と記した胸中を想像すると胸が詰まった。

周囲に助けを求められない人がどこかにいるかもしれない。

                                                 おわり

 

 *今年の自殺者数 11月末の暫定値・18,647人

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